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2025/08/18 コラム

薬局経営でも重要な「予算管理」

〜数字をコントロールする経営へ〜

薬局経営において、「予算管理」という言葉は、あまり馴染みがないかもしれません。
しかし、薬局の収益構造や経費の動きは想像以上に変動が大きく、数字を管理する力=予算管理が経営の安定に直結します。

売上が一定でも、人件費や仕入れ、家賃、光熱費などの支出が増えれば、利益は簡単に減ってしまいます。
逆に、予算をもとに計画的に経営を行えば、無駄な支出を抑え、将来への投資判断もスムーズになります。

 

 

薬局における予算管理の目的

 

薬局で予算管理を行う目的は、大きく3つに分けられます。

  1. 経営の見える化
    売上・利益・経費を数字で可視化することで、現状を正確に把握できます。感覚や経験だけに頼らず、数字で判断できる経営体制が整います。
  2. コストコントロール
    事前に予算を設定しておくことで、「この支出は予算内か」「必要性はあるか」をチェックできます。特に薬局では人件費や仕入れコストが大きな割合を占めるため、コントロール効果が高い分野です。
  3. 経営判断の迅速化
    新規採用や設備投資など、まとまった支出を行う際に、予算との比較で即座に判断できます。資金繰りへの影響も予測しやすくなります。

 

薬局の予算管理で押さえるべきポイント

薬局特有の経営構造を踏まえると、次のポイントが予算管理の肝になります。

 

(1) 売上予測は処方箋枚数と単価の分析から

調剤薬局の売上(技術料)は、処方箋枚数×1枚あたり単価で構成されます。
過去のデータから季節変動や処方元の動向を分析し、現実的な売上予測を立てましょう。

 

(2) 人件費率を把握する

薬局では薬剤師・事務員の人件費が売上の大きな割合を占めます。
人件費率(人件費÷売上高)が高すぎると、利益を圧迫します。予算を設定し、採用計画やシフト管理に反映させることが大切です。

 

(3) 在庫管理と予算の連動

医薬品の仕入れは予算管理の重要項目です。
過剰在庫はキャッシュフローを悪化させるため、棚卸データを予算と連動させ、仕入れ計画をコントロールしましょう。

 

(4) 固定費の見直し

家賃・水道光熱費・システム利用料などの固定費も、予算を設定することで「見直し余地」が見えてきます。複数年契約や不要サービスの解約も検討材料になります。

 

予算と実績の差異分析が成否を分ける

予算を作るだけでは不十分です。
毎月、実績と予算を比較し、差異の原因を分析することが予算管理の本質です。

 

  • 売上が予算を下回った場合 → 処方元の減少か、単価低下かを分析
  • 経費が予算を上回った場合 → 臨時支出か、日常的なコスト増かを確認
  • 人件費が増えた場合 → 想定外の残業・人員追加かを検証

差異分析は、単なる数字合わせではなく、次の経営判断の材料になります。

 

予算管理を継続するための工夫

予算管理は、最初に仕組みを作るときが一番大変です。継続のためには次の工夫が有効です。

 

  • 会計ソフトやクラウドを活用し、最新の実績データをすぐに確認できるようにする
  • 税理士や会計事務所と月次ミーティングを行い、差異分析と改善策を一緒に検討する
  • 予算は無理のない範囲で設定し、達成感を持てるようにする

 

予算管理で薬局経営が変わる

予算管理を導入すると、経営が「行き当たりばったり」から「計画的」へと変わります。


例えば、人件費率が高くても予算管理をしていれば、早期に採用抑制やシフト調整が可能です。
また、余裕資金が見込めれば、積極的な広告や店舗改装などの投資判断もできます。

薬局経営は、調剤報酬改定や処方元の動向など外部環境の影響を受けやすい業種です。
だからこそ、自らコントロールできる「予算管理」が経営の安定に欠かせません。

 

薬局専門の会計事務所としてのサポート

当事務所では、薬局の収益構造を踏まえた予算作成と運用サポートを行っています。
単なる数字合わせではなく、**「経営判断に使える予算管理」**を構築し、毎月の実績との比較・改善提案まで一貫してサポートします。

予算管理は、経営の数字を「見る」から「動かす」へ変える第一歩です。
今こそ、薬局の数字を味方につけた経営を始めませんか。

 

 

 

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