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2025/05/22 コラム

開業時の薬局の資金繰りで注意する点

法人にせよ個人事業主にせよ資金繰りというのは非常に大切です。
仮に何期も赤字であったとしても資金さえあれば事業は継続します。一方で試算表などで黒字であったとしても資金繰りが悪く事業の継続が難しくなることがあります。
今回は開業当初に資金繰りに苦労する理由とできることについて説明します。

 

資金繰りに苦労する理由

 

①技術料が低い

開業時の状況はそれぞれでM&Aで当初からそれなりの売上高が見込まれている場合や一方でやってみないと分からない場合もあると思います。特にゼロからの開業の場合には当初の売上高は少ないためかなり苦労することになるでしょう。

 

②入金支払いのサイトの問題

仕入は翌月支払うのに入金が2ヵ月後ということもあります。できれば仕入の支払いサイトと入金のサイトを合わせられればいいのですがそうもいかないことが多いです。特に薬不足で在庫量を増やした場合には資金繰りが悪化する理由になります。

 

③計画にない出費(保証金等)

仕入に当たって保証金が必要だったとか、M&Aで設備を承継したが短期で買い替えをせざるを得ない場合等想定外の出費というのはあるものです。
特に自分のお店を持てばああしたいこうしたいと思うのは自然なことで、細かい備品購入がかなりの金額になることもあります。

 

④個人事業主の場合には源泉徴収がある

個人事業主の場合に診療報酬が社会保険診療報酬支払基金から支払われる場合には源泉徴収がされます。仮に確定申告をすれば還付されることが想定されていても実際の還付については翌年の3月や4月となります。その間は約10%が入金されないことになりこれがかなりの金額になることがあります。

 

⑤借入の返済

借入の元本返済をしばらく待ってもらうことで当初は利息だけということもあります。開業して数か月後の資金繰りが苦しい時にさらに元本返済が始まってしまうと相当資金繰りが苦しくなることもあります。

 

対策

まずは日頃の数字をしっかり確認しましょう。
会計ソフトによっては記帳から今後の資金繰りが分かるものもあるのでタイムリーに数字を確認するようにしましょう。

さらには今後も含めた資金繰り表を作成しましょう(政策金融公庫からのダウンロードもあります)。ご自身で難しければ税理士等に手伝ってもらってもいいと思います。

その結果見えてきた数字から追加の借入の検討や仕入の調整、支払いサイトの変更の打診等できる手段を採っていくようにしましょう。

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