事業譲受をして開業を目指す方にとって、誰に相談するかというのは非常に重要です。
通常は1000万円を超える金額が動きますので、取引に当たっては不安になる事もございますし、気軽に相談できる方が周りにいない事も多いかと思います。今回は薬局M&Aをするに当たっての相談先について記載致します。
まずは先輩経営者に頼ってみる、というのは良いでしょう。仮にそのような方が知り合いにいなければXで探し、交流して直接お話を聞くというのも良いと思います。もちろん経営者というのは凄く忙しいので、必ずしも時間を取ってくれるとは限りません。失礼のないような対応をしましょう。
経営者になってからも、事業をしていくにあたって同業者との繋がりは非常に重要です。開業前から人間関係を作っておくことをおすすめ致します。
いきなり連絡してというのが厳しいようでしたら、薬局経営者の中には同業者の交流会を開催している方もいらっしゃいますので、そのような場所へ顔を出してみるのも良いでしょう。
私自身も開業をされる方に先輩経営者をご紹介したことはございます。同じ科の門前の方だったり、地域が比較的近かったりする方が多い印象です。
勤務薬剤師として働いている限りは、なかなか弁護士の先生との交流はないと思います。私も実際サラリーマン時代はありませんでした。昔は横柄で偉そうな先生も確かにいたと思いますが、最近はそのような弁護士先生はほとんどいないと思います。それほど弁護士先生の敷居は高くはありません。
弁護士先生の中には、ご自身も薬剤師資格を持っている方もおり、M&Aに詳しい先生もいらっしゃいますので、そのような先生にご相談するのも良いでしょう(もちろん有料になります)。私もそのような先生と連携しています。
特に契約書の記載を見ても、何が書いてあるか分からないので不安だとかそもそも先方の言っていることの意味が分からないというような場合にはご依頼してみるのも良いでしょう。
ただ仲介会社によっては弁護士先生に依頼することを嫌う場合もありますので、注意が必要です。
仲介会社の方も、もちろん相談にはのってくれると思います。ただ立場的には契約を成立させないと自身の報酬にはならないため、契約成立というのが前提にあります。
私も関与してきて意図的に買主に情報を隠しているのでは、と思うこともありましたし、もちろん新人時代は誰にでもありますので仕方がないのですが、周辺知識が全然分かっていない方だなと、思うようなこともありました。
繰り返しますが、あくまでも契約を成立させるために動いている方であるというのを頭に入れておく必要があります。
開業に必要な資金を親族から借りるというのもあります。特に身内に経営者がいるようであれば相談してみるのも良いでしょう。
無条件にあなたの味方になってくれる方は大切にしましょう。
私のような税理士や経験がある行政書士、中小企業診断士等に相談してみるのも選択肢としてはあります。
ただ専門や経験はそれぞれですので、関与経験のある方に相談してみるのも良いと思います。
私も過去にあった案件と近い相談を受けることが増えてきました。問題となるのは似た内容のこともあります。
開業にあたっては融資を受けるというのが一般的です。その際に金融機関からサポートを受けられることがあります。特に多額の融資の場合には多くのバックアップをしてくれることが多いです。
いかがでしたでしょうか。薬剤師として勤務しながら事業譲受をするのは精神的にも肉体的にも大変です。自分1人ではやりきれないと思いましたら、頼れる先を探してみるのも良いでしょう。